海外の団体も網羅 投げと関節と打撃 プロレス技一覧保存版

WWEやAEWの中継を見ていると、実況で飛び交う技名が早すぎて「今のはどんな技?」と感じる方は少なくありません。本記事では、プロレス技を打撃技・投げ技・関節技などに分類し、日本語名と英語名、さらに代表的な使い手とともに一覧で整理します。海外団体の試合をより深く楽しむための“技図鑑”として保存版となる内容を目指します。

プロレス技を理解するための基本知識

プロレス技を理解する上で重要なのは、単に技の名前や見た目を覚えるだけでなく、「どの部位を攻撃する技なのか」「威力(ダメージ)と見栄えのバランス」「試合のどのタイミングで使われるのか」をセットで押さえることです。海外団体の試合をより深く楽しむためには、この3点が大きなカギになります。

プロレス技は、打撃・投げ・関節・絞め・飛び技などに分類され、それぞれに役割があります。試合の序盤に使う“軽い”技、中盤を支配する連携技、終盤のフィニッシャー(必殺技)というように、同じパンチやキックでも使う場面が変わると意味合いが変化します。また、WWEやAEWでは、観客に分かりやすいインパクトやストーリー上の説得力が重視されるため、技の危険度だけでなく「キャラクターらしさ」も技選びに直結します。こうした前提を踏まえると、技一覧を眺めるだけでも試合展開やストーリーテリングが読み取りやすくなります。

プロレス技が試合とストーリーに果たす役割

プロレス技が担う「試合内の役割」

プロレス技は、単に相手を攻撃するためだけのものではありません。試合の展開や試合時間、観客の感情をコントロールするための“道具”として機能しています。

  • ジャブやチョップなどの軽い打撃は、試合序盤の探り合いやリズム作りに使われます。
  • ボディへの攻撃や関節技は、中盤でターゲットを絞り、後のフィニッシャーに説得力を持たせる役割があります。
  • 投げ技や飛び技は、試合の山場や試合の流れを一気に変える「ビッグムーブ」として配置されます。
  • 必殺技(フィニッシャー)は、勝敗を決定づける“クライマックス”として、最も大きな反応を狙う技です。

一つひとつの技が、試合のテンポや流れを作るために計算して選ばれている点がポイントです。

ストーリーを進めるための「物語上の役割」

プロレスは連続ドラマのようなストーリーで進むエンターテインメントでもあり、技そのものがキャラクター性や長期的な物語と結び付けられています。

  • 得意技やフィニッシャーは、そのレスラーの「強み」や「キャラクター」を象徴します(パワーファイターならパワーボム系、テクニシャンならサブミッションなど)。
  • 特定の部位攻撃を続けることで、「怪我を抱えたレスラーが不利を跳ね返す」というストーリーに説得力が生まれます。
  • ライバルの必殺技をカウンターしたり、相手のフィニッシャーを自分が使う展開は、因縁や感情の高まりを表現する重要な演出です。

海外団体では、技の使い方や試合の組み立てが長期ストーリーと連動しているケースが多く、技を理解するとアングルやキャラクターの狙いも見えやすくなります。

観客との“対話ツール”としての技

技はレスラーだけのものではなく、観客とのコール&レスポンスを生み出す仕掛けにもなります。

  • 誰もが分かるシグネチャームーブ(連続攻撃やポーズ)は、観客が一緒に声を出したり立ち上がるきっかけになります。
  • カウント2.9で返される大技は、「まだ終わらない」というドラマを際立たせ、会場のボルテージを上げます。
  • チョップ合戦やエルボー合戦は、観客が一打ごとにリアクションしやすい“お約束”の場面として機能します。

海外プロレス中継を見る際は、どの技に一番大きな歓声が起きるか、どの技が返されると驚きが起きるかを意識すると、ストーリー上の重要度も理解しやすくなります。

日本と海外での技名表記と呼び方の違い

海外プロレスを追うときによく戸惑うのが、同じ技なのに日本と海外で呼び方が違うケースです。基本的には「日本語名(和名)」と「英語名(原語)」、さらに「独自のオリジナルネーム」の3パターンが存在します。

代表的な例を整理すると、次のようになります。

日本での呼び方 英語・海外中継での呼び方 補足
ラリアット Clothesline 日本では特に強烈なものをラリアットと呼ぶ傾向
ブレーンバスター Suplex(Vertical Suplex) 海外で”Brainbuster”は本当に頭から落とす危険技を指すことが多い
足四の字固め Figure Four Leglock 日本語名と英語名が完全に対応している好例
パイルドライバー Piledriver 基本は共通だが、禁止・制限の有無が団体で異なる
ダイビング・クロスボディ Diving Crossbody / Crossbody “Diving”を省略して呼ばれることが多い

さらにWWEやAEWでは、同じタイプの技でもレスラーごとに固有名(フィニッシャーネーム)が付くのも特徴です。例として、スタナー系は「Stunner(ストーン・コールド)」「KO(ケビン・オーエンズ)」、片翼の天使はOne Winged Angel(ケニー・オメガ)のように、技カテゴリと技名が分かれているイメージを持つと理解しやすくなります。海外中継を見る際は、「技のタイプ」と「個別の名称」の両方を意識しておくと、実況・解説の内容がぐっと頭に入りやすくなります。

プロレス技の主な分類と本記事の一覧ルール

プロレス技は、便宜的に「打撃技」「投げ技」「関節技」「絞め技」「飛び技」「浴びせ技」「丸め込み技」といったカテゴリーで整理されることが多いです。本記事では、海外プロレス中継を見ながらでも技を探しやすいように、この分類をベースに一覧化します。

あわせて、同じ技でも団体や地域によって呼び方が異なるため、可能な範囲で日本語名・英語名・代表的な使い手という3軸で紹介します。例として、「ラリアット(Lariat)/クローズライン(Clothesline)」「ジャーマン・スープレックス(German Suplex)」など、海外団体の実況・解説で頻出する技を優先的に取り上げます。

また、「ドライバー系投げ技」「ハイフライ系の飛び技」「MMA・キャッチレスリング由来のサブミッション」といったサブカテゴリも設定し、WWE・AEW・日本メジャー団体でよく出る技から順に整理していきます。各セクションを読み進めることで、「試合で何が起きているか」「実況が何と言っているのか」が自然と理解しやすくなる構成です。

打撃・投げ・関節・絞め・飛び技などの分類

プロレス技は大きく分けると、打撃技・投げ技・関節技・絞め技・飛び技・浴びせ技・丸め込み技といったカテゴリーで整理できます。海外団体の中継や英語解説を理解するためにも、まずはこの分類を押さえておくと便利です。

分類 主な目的・特徴 代表的な英語表現の例
打撃技 殴る・蹴る・当てる攻撃でダメージ蓄積 strike, punch, kick, elbow, lariat
投げ技 相手を持ち上げて投げ落とす・叩きつける suplex, slam, powerbomb, driver
関節技 関節を極めてギブアップを狙う armbar, leg lock, key lock
絞め技 首や頸動脈を圧迫してタップや失神を狙う choke, sleeper hold
飛び技 ロープやコーナー、場外への飛び込みで一気に攻める dive, tope, moonsault, splash
浴びせ技 自分の体重を乗せて倒れ込みつつダメージを与える body press, senton
丸め込み技 抑え込み・フォールを素早く狙うテクニカルな技 roll-up, small package, cradle

打撃技や飛び技は試合のテンポを作り、投げ技・関節技・絞め技・丸め込み技はフィニッシュや流れを変える場面で多用されます。 以降のセクションでは、この分類ごとに代表的な技と海外団体での使われ方を整理していきます。

技名の日本語名・英語名・代表的な使い手

プロレス技を覚えるうえで、日本語名・英語名・代表的な使い手をセットで押さえると、海外中継が一気にわかりやすくなります。とくにWWEやAEWは英語技名でコールされるため、対応関係を知っておくと実況・解説がそのまま理解できます。

代表的なパターンをいくつか挙げます。

日本語名 英語名 代表的な使い手(WWE/AEW中心)
ラリアット Lariat / Clothesline JBL、ハングマン・ペイジ、オカダ・カズチカ
ジャーマン・スープレックス German Suplex カート・アングル、チャド・ゲイブル、ケニー・オメガ
パワーボム Powerbomb ケビン・オーエンズ、ウォルター(ガンター)、ジョン・モクスリー
アームバー(腕ひしぎ十字固め) Armbar / Cross Armbreaker ロンダ・ラウジー、ブライアン・ダニエルソン
スリーパー・ホールド Sleeper Hold / Rear Naked Choke サモア・ジョー、ミロ、シェイナ・ベイズラー
ムーンサルトプレス Moonsault シャーロット・フレアー、ヨーグルト・ボーイズ系ハイフライヤー、PAC
トペ・スイシーダ Tope Suicida ジョン・モクスリー、セス・ロリンズ、ダービー・アリン
スーパキック Superkick ヤングバックス、ドルフ・ジグラー、ウーソズ

同じ技でも、日本では通称・技名が独自に定着し、英語圏ではシンプルな総称で呼ばれるケースが多くあります。例えば「レインメーカー」は英語字幕では「Short-arm Lariat」「Rainmaker Clothesline」などと表記されます。

本記事の一覧では、できる限り

  • 日本語名(和製名・通称)
  • 英語名(実況で使われやすい表現)
  • 海外メジャー団体での代表的な使い手

をセットで紹介し、海外プロレス中継を見ながら即座に照合できるようにすることを基本ルールとします。

打撃技一覧 ジャブからラリアットまで

打撃技は、プロレスの中で最も登場頻度が高く、試合のテンポやダメージ表現をコントロールする役割を持ちます。ジャブやストレートのようなパンチ、ローキックやスーパキックのような蹴り、エルボーやニー、チョップ、ラリアットまでを広く「打撃技」として整理すると、海外プロレス中継の理解が一気に進みます。

海外団体では、ボクシングやキックボクシング、総合格闘技のエッセンスを取り入れた打撃が多用されます。WWEでは「ストライカー」と呼ばれる打撃主体のレスラーが重宝され、AEWやインディー団体では、強烈なエルボー合戦やスーパキックの乱れ打ちが名物スポットになっています。

打撃技を押さえるポイントは、

  • どの部位で攻撃しているか(拳・足・肘・膝・前腕 など)
  • どこを狙っているか(顔面・胸・脚・後頭部 など)
  • モーションとインパクトのタイミング

の3点です。以降の小見出しでは、パンチ系・キック系・肘&膝・チョップ・ラリアットに分類し、代表的な技と海外団体での使い手を一覧で整理していきます。

基本的なパンチ系打撃技の種類一覧

パンチ系の打撃は、プロレスではあくまで“プロレス用にアレンジされた攻撃”として使われます。ボクシングのように完全解禁されているわけではなく、団体やレフェリー裁量で反則スレスレ扱いになることもある点を押さえておくと海外中継が理解しやすくなります。

代表的なパンチ系打撃を一覧で整理します。

日本語名 英語名 概要・よくある使われ方 海外の代表的な使い手
ジャブ Jab 軽く素早く突き出す拳。牽制や距離取りに使用。 ジョン・モクスリー、ボクシングキャラ系レスラー全般
ストレート Straight / Cross まっすぐ伸ばすパンチ。クロスは後ろ手で強く打つパンチ。 CMパンク、ロッキー・マエビア時代のザ・ロックなど
フック Hook 横から弧を描いて振るパンチ。近距離の打ち合いで多用。 ボクシング・ギミックのレスラー、MJFのヒール攻撃
アッパーカット Uppercut 下から突き上げるパンチ。大げさに吹っ飛ぶリアクションが映える。 シェイマスの“ビート・オブ・ザ・バウドラン”系統
ナックルパンチ Closed Fist Punch 握りこぶしでのパンチ。WWEでは形式上は反則とされることが多い。 スティーブ・オースチン、ザ・ロックなど brawl 型レスラー

海外団体では、レフェリーが「Open hand!」と注意しつつもクローズドフィストが多用される場面がよく見られます。実況や解説は技名よりも「right hand」「big shot」などざっくりした呼び方をすることも多く、技の細かい種類より“試合の展開”を重視している点も特徴です。

キック系打撃技 ローからスーパキック

キックはプロレスの打撃技の中でもバリエーションが多く、レスラーのスタイルを色濃く反映する攻撃です。ここでは、海外団体の中継でも頻出する代表的なキック系打撃を整理します。

技名(日本語) 英語表記・別名 概要・ポイント 代表的な使い手(例)
ローキック Low Kick 太ももなど下半身を蹴る基本技。ストライカー系レスラーが試合のペース作りに多用。 ブライアン・ダニエルソン 等
ミドルキック Middle Kick 胴体を狙う強烈な蹴り。連打で見せ場を作りやすい。 中邑真輔(WWEでは打撃コンボの一部)
ハイキック High Kick / Head Kick 顔面・側頭部を狙うフィニッシュ級の蹴り。カウンターで試合を一気に終わらせる場面も多いです。 マラカイ・ブラック 等
ソバット Savate Kick / Back Kick 体を反転させ足裏を当てる蹴り。距離を取りつつ奇襲に使えるのが特徴です。 RVDタイプのキックボクサー系キャラ
エンズイギリ Enzuigiri 前かがみの相手の後頭部を蹴る日本発祥のキック。海外でも“Enziguri”として定着。 クリス・ジェリコ 等
ドロップキック Dropkick ジャンプして両足で蹴り飛ばす代表的なキック。高さ・速さで個性が出ます。 ランディ・オートン、ヤングバックス
スーパキック Superkick / Superkick Party 相手の顎をピンポイントで蹴り抜くハイキック系の必殺打撃。AEWやインディー団体では試合の決め技にも乱発にも使われる“お約束技”です。 ショーン・マイケルズ、ヤングバックス、ウーソズ

海外中継では「Side Kick」「Thrust Kick」「Roundhouse Kick」など細かく呼び分けられる場合も多いため、おおまかに“どの高さを、どう当てているキックか”を意識して見ると、技名が頭に入りやすくなります。

肘・膝を使う打撃技 エルボーやニー攻撃

肘と膝を使う打撃は、プロレスでは近距離戦での主力武器です。ストライク戦の攻防や、フィニッシャー前の“追い打ち”として多用され、試合のテンポと説得力を高めます。

種類 日本語名 英語名 代表的な使い手・解説
肘打ち(立位) エルボースマッシュ Elbow Smash ブライアン・ダニエルソンの連打、オカダ・カズチカのカウンターなど、近距離の基本打撃として頻出します。
飛びつき肘打ち ジャンピングエルボー Jumping Elbow コーナーからのダイビング式、走り込み式などバリエーションが多く、ラリアットのフェイントから放つ選手もいます。
後ろ回し肘 バックエルボー Back Elbow コーナーに詰められた際の切り返しとしてよく使われ、ジョン・モクスリーらが多用します。
ひざ蹴り ニーキック Knee Strike スタンディングのボディブローとして腹部や胸に叩き込み、相手をくの字に折り曲げる役割を持ちます。
顔面膝蹴り ハイニー/ランニングニー High Knee / Running Knee ケニー・オメガのVトリガー、ブライアン・ダニエルソンのランニングニーなど、海外団体ではフィニッシャー級の威力で描かれます。
跳び膝蹴り ジャンピングニー Jumping Knee コードブレーカーなどへの布石にもなり、ダイブ系のカウンターとしても使われます。

AEWやWWEでは、エルボーとニーを多用するストライカー系レスラーが増加しており、打撃戦のクオリティを左右する重要な要素となっています。実況では「Elbow」「Knee Strike」「Running Knee」などの単語が頻出するため、技名と動きを結び付けて覚えると海外中継をより楽しめます。

チョップ系打撃技 手刀・逆水平チョップなど

チョップ系の打撃は、プロレスを象徴する音と見た目のインパクトが魅力です。中でも代表的なのが手刀(チョップ)と逆水平チョップです。

技名 英語名 基本動作 代表的な使い手(海外団体)
手刀打ち Knife Edge Chop 立ち位置から相手の胸や肩口に手刀で打ち下ろす リック・フレアー、クリス・ジェリコ
逆水平チョップ Knife Edge Chop / Overhand Chop 開いた手のひらを水平気味に振り抜き、相手の胸板を打つ ウォルター(グンター)、ブライアン・ダニエルソン
モンゴリアンチョップ Mongolian Chop 両手の手刀を同時に相手の鎖骨付近へ打ち下ろす グレート・ムタ、ヒクレオ
マシンガンチョップ Machine Gun Chops コーナーに追い込んだ相手に連続でチョップを叩き込む 小島聡、オレンジ・キャシディ

胸板が真っ赤に腫れ上がるほどのダメージ表現に加え、「バチーン」という音と観客の歓声(WOO!)が一体化しやすいため、海外団体のTVマッチでも頻繁に使用されます。WWEではグンターの強烈なチョップ、AEWではブライアン・ダニエルソンや鈴木みのるのチョップ合戦が定番の見どころになっています。

ラリアットとクローズラインの違いと代表例

ラリアットとクローズラインは、どちらも腕を振り抜いて相手をなぎ倒すプロレスの代表的な打撃技ですが、日本と海外ではニュアンスや使い分けが異なります。日本では、走り込んで体重ごとぶつける豪快な腕攻撃を総称して「ラリアット」と呼ぶことが多く、スタン・ハンセンのウエスタン・ラリアットが象徴的な例です。

一方、アメリカでは基本的に「クローズライン(Clothesline)」という呼び方が一般的で、ロープに走らせてカウンターで当てるショートレンジも含めてクローズラインと表現されます。ブライアン・ダニエルソンのランニング・クローズライン、ハングマン・ペイジのバッカショット・ラリアットのように、技としての形は近くても名称は団体や実況によって揺れがあります。

代表的な使い手とバリエーションを整理すると、次のようになります。

技名(日本語) 英語表記 主な使い手(WWE / AEW など) 特徴
ラリアット Lariat スタン・ハンセン、ハングマン・ペイジ 走り込み型、振り抜きが大きい、フィニッシャー級
クローズライン Clothesline JBL、ロマン・レインズ、ジョン・モクスリー 通常打撃からカウンターまで幅広く使用
ショルダー式ラリアット Discus / Short-arm Lariat オカダ・カズチカ、ブライアン・ダニエルソン 相手の腕を引き寄せる、または回転を加える派生

海外中継では、「Lariat」と呼ばれた場合はより強烈な一撃やフィニッシャーのニュアンス、「Clothesline」は一般的な腕攻撃として使われる傾向があります。名称の違いを意識すると、実況の言葉から試合の流れや重要度も読み取りやすくなります。

海外団体で多用される打撃の代表技

海外メジャー団体、とくにWWEやAEWでは、シンプルで説得力のある打撃が多用されます。テレビ映えと安全性を両立しつつ、誰でも一目で威力が伝わる技が重宝される点が特徴です。

代表的な打撃技と使い手の一例は次の通りです。

技名(日本語) 英語名 主な使い手・団体 ポイント
スーパキック Superkick / Superkick Party ヤングバックス(AEW)、ウーソズ(WWE) 顎を狙うハイキック。連発やカウンターで多用。
エルボースマッシュ Elbow Smash / Spinning Back Elbow クリス・ジェリコ、エディ・キングストン(AEW) 顔面・胸へのひじ打ち。回転を加えて説得力を演出。
フォアアームスマッシュ Forearm Smash AJスタイルズ(WWE他)、ジョニー・ガルガノ 前腕で打つ安全性の高いストライク。連打にも向く。
ショルダータックル Shoulder Tackle / Spear系につなぐことも ビッグE、ウォードロー 体格とパワーを強調しやすい突進系打撃。
ニーストライク Knee Strike / V-Triggerなど ケニー・オメガ(AEW)、セス・ロリンズ(WWE) ランニングニーやコーナー攻撃として多用。
グラウンド&パウンド Ground and Pound MMA出身キャラ全般 上からパンチやエルボーを落とし、リアリティを演出。

AEWやインディーではスーパキックやニーストライクが「連発される見せ場」として、WWEではフォアアームやショルダータックルが「試合の基礎となる打撃」として機能するケースが多くなっています。海外中継を視聴する際は、どの打撃がそのレスラーの“お約束ムーブ”になっているかを意識すると、試合展開が理解しやすくなります。

投げ技一覧 スープレックスとパワーボム特集

投げ技は、プロレスにおけるフィニッシュシーンを彩る中心的な技群です。特にスープレックス系とパワーボム系は、世界中の団体で多用される代表的な投げ技で、WWE・AEWでも多くのレスラーがフィニッシャーとして採用しています。

投げ技全体は大きく分けると、スープレックス(反り投げ)・スラム(持ち上げて叩きつける)・パワーボム(抱え上げて座り込み/叩きつけ)・ドライバー(頭から落とす)・投げっぱなし系(ホールドせずに投げ捨てる)といった系統に分類できます。スープレックスはブリッジでフォールにつなぎやすく、パワーボムはインパクト重視で「一撃必殺」感が出しやすい点が特徴です。

以降のセクションでは、ジャーマンやドラゴンといったスープレックスのバリエーションから、シットアウト式パワーボム、ポップアップ式、パッケージ式など、海外団体の名場面で頻出する投げ技を系統ごとに整理して解説します。技名とフォームを押さえておくことで、海外中継の実況・解説も理解しやすくなります。

スープレックス系投げ技の種類と特徴

スープレックスは、相手の体を反らせるように投げるプロレスを代表する投げ技です。共通点は「クラッチして持ち上げ、ブリッジ気味に後方へ反らせて叩きつける」点で、体格やスタイルに応じて多くの派生があります。

代表的な種類と特徴を整理すると次の通りです。

技名(日本語) 英語表記 / タイプ 主な特徴・代表的な使い手
ジャーマン・スープレックス German Suplex 背後から腰をクラッチして後方へ反り投げ。ケニー・オメガ、チャド・ゲイブル
ベリー・トゥ・ベリー Belly-to-Belly Suplex 正面から組んで腹と腹を合わせて投げる。カート・アングル、ビッグ・E
ベリー・トゥ・バック Belly-to-Back Suplex 正面から組んで持ち上げ、相手の背中側から落とす基本形。多くの選手が使用
スナップ・スープレックス Snap Suplex 反りよりもスピード重視で素早く叩きつける。クリス・ベノワ、フィン・ベイラー
フィッシャーマンズ・スープレックス Fisherman Suplex 片足を抱えた状態で投げ、ブリッジでホールド。カート・ヘニング、タイラー・ベイト
ノーザンライト・スープレックス Northern Lights Suplex 相手を抱え上げつつ横回転し、ブリッジで押さえ込む。CIMA、アリシア・フォックス

WWEやAEWでは、スープレックスの「連発」「高角度」「ホールド付き」など、見せ方の違いがストーリー性や説得力につながるため、同じスープレックスでも選手ごとに個性がはっきり出やすいカテゴリの技と言えます。

スラム系投げ技 ボディスラムやブレーンバスター

スラム系は、相手を持ち上げてマットへ叩きつけること自体がメインのダメージ源となる投げ技です。スープレックスのようにブリッジで固めるよりも、「高さ・落差・勢い」を見せることでインパクトを出します。

代表的な技と特徴を整理します。

技名 英語名 基本形・特徴 代表的な使い手(海外)
ボディスラム Body Slam 相手を抱え上げて仰向けにマットへ叩きつける基本技。パワーファイターの“序盤の定番” ホーガン、ジョン・シナ など
パワースラム Powerslam 抱え上げた相手を、自らも倒れ込みながら勢いよく叩きつける豪快なスラム ランディ・オートン、ビッグ・ショー
サイドスラム Side Slam / Sidewalk Slam 相手を横抱えや担ぎ上げから、自分の横方向へ落とすスラム ケイン、ケビン・ナッシュ
ブレーンバスター Brainbuster フロントネックロックで抱え上げ、ほぼ垂直気味に頭部から落とす高威力のスラム系投げ エディ・ゲレロ、PAC など

ボディスラム系は試合序盤で頻出し、観客に選手のパワーをアピールする役割を持ちます。一方でブレーンバスターは、角度次第でドライバー系に近い危険度となるため、WWEなどでは安全を重視した“高めの角度”で使用されることが多くなっています。パワーボムのようなフィニッシュ級投げ技に入る前段階の“つなぎ技”としても重要なカテゴリです。

パワーボム系 投げ落とし技のバリエーション

パワーボム系は、相手を肩口や股の間に抱え上げ、高い位置からマットへ叩きつける「投げ落とし型」のパワー技です。基本形は両足を股に挟み、胸から持ち上げて尻からマットへ落とすシンプルな形ですが、実際の試合ではバリエーションが非常に多く存在します。

代表的な種類と、海外団体での呼び方・使い手の例をまとめると次のようになります。

技名(日本語) 英語表記・別名 特徴・代表的な使い手(WWE/AEWなど)
パワーボム(基本形) Powerbomb 最も基本的な形。ローマン・レインズがかつて三連発で使用
シットダウン式パワーボム Sit-out Powerbomb 落としつつ尻もちをついてフォールに連携。バティスタ・ボムなど
ランニング・パワーボム Running Powerbomb 走り込んで勢いを乗せる高インパクト技。ケビン・オーエンズが場外テーブルに使用することも
ターンバックル・パワーボム Buckle Bomb / Turnbuckle Powerbomb コーナーパッドに叩きつけるタイプ。セス・ロリンズの代表技として知られるが、危険性から一部団体では制限傾向
ポップアップ・パワーボム Pop-up Powerbomb 相手を一度放り上げてからキャッチして叩きつける形。ケビン・オーエンズのかつてのフィニッシュ
ダブルアーム式パワーボム Double Underhook Powerbomb 両腕をクラッチした状態で持ち上げる。ペディグリーとの混同に注意
ラストライド High-elevated Powerbomb アンダーテイカーの必殺技。さらに高く持ち上げてから落とす派生型

パワーボム系は見た目の派手さと説得力からヘビー級レスラーのフィニッシャーとして多用される一方、受け身を誤ると頸椎や腰を痛めるリスクが高い技群でもあります。次の「ドライバー系」と異なり、基本的には背中や腰から落とすことを前提としており、安全性の確保が重要なポイントになります。

ドライバー系 頭部から落とす危険な投げ技

ドライバー系は、相手の頭部から垂直あるいは斜めに落とす超高リスク技です。受け身を少し誤るだけで頸椎損傷など重大事故につながるため、近年のWWEでは多くが禁止・制限対象になっています。

代表的なドライバー系技の例をまとめます。

技名(日本語 / 英語) 概要 主な使い手(海外)
パイルドライバー / Piledriver 逆さまに抱え、尻もちをつきながら頭部から落とす基本形 オーエン・ハート、ジェイ・ブリスコ ほか(団体により制限)
タイガードライバー / Tiger Driver タイガーボムの要領で相手の頭を股下に挟み、頭部から落とす派生技 三沢光晴に影響を受けたインディー勢、ケニー・オメガ系譜のレスラー
タイガードライバー’91 / Tiger Driver ’91 高角度でほぼ垂直落下させる危険版 主に日本マットの技だが、AEWなどでオマージュ的に解禁される場合あり
バーニングハンマー / Burning Hammer アルゼンチンバックブリーカーの体勢から相手を反転させ、首・肩から真っ逆さまに落とす AEWやインディーでまれに使用される“最終奥義”クラス
バックドロップドライバー / Backdrop Driver 背後から抱え上げ、ほぼ垂直に後方へ投げ落として頭部・首から叩きつける 日本由来だが、ジョン・モクスリーらストロングスタイル志向の選手が使用

AEWやインディー団体では、一発で試合の流れを決める「勝負球」として、限定的にドライバー系が解禁される傾向があります。海外プロレス中継を視聴する際は、レフェリーや実況が危険度を強調した瞬間に注目すると、ドライバー系の“特別感”がより伝わってきます。

投げっぱなし系ジャーマンなど高角度系技

投げっぱなし系・高角度系の投げ技は、相手をホールドしたままブリッジせずに投げ捨てる、あるいは高い角度でマットに叩きつけるタイプの大技です。代表例が「投げっぱなしジャーマン・スープレックス(Release German Suplex)」で、クラッチを解いて後方へ放り投げるため、受け身が遅れると頭部や首へのダメージが非常に大きくなります。

ほかにも「ハイアングル・パワーボム(High Angle Powerbomb)」「リリース・ドラゴン・スープレックス」「ハイアングル・バックドロップ」などが高角度系に含まれます。派手さと説得力は抜群ですが、受け手のスキルと使い手のコントロールが噛み合わないと大事故につながるため、近年のメジャー団体では乱発は避けられる傾向にあります。海外プロレスを見る際は、ブリッジしてフォールに入るか、投げっぱなしで大ダメージ演出に振っているかに注目すると、試合の組み立てやレスラーのスタイルの違いがより理解しやすくなります。

WWE・AEWで有名な投げ技と使い手

WWEやAEWでは、投げ技自体がレスラーの「キャラ」とストーリーを象徴するフィニッシャーとして使われることが多くあります。代表例を整理すると次のようになります。

技名(日本語) 英語名 主な使い手(団体) 技のタイプ
F5 F-5 ブロック・レスナー(WWE) ファイヤーマンズキャリー式スラム系
アッティチュード・アジャストメント Attitude Adjustment ジョン・シナ(WWE) ファイヤーマンズキャリー式スラム系
エンド・オブ・デイズ End of Days バロン・コービン=コービン(WWE) 回転式リバースSTO系スラム
ワン・ウィングド・エンジェル One-Winged Angel ケニー・オメガ(AEW) 変形ドライバー系投げ技
パラダイムシフト Paradigm Shift ジョン・モクスリー(AEW) ダブルアームDDT系ドライバー
タイガードライバー ’98 など Tiger Driver ’98 等 ケニー・オメガほか(AEW) 高角度ドライバー系

WWEでは安全性と分かりやすさを重視した「見栄えの良いスラム系フィニッシュ」が中心で、F5やエンド・オブ・デイズのように一撃必殺として強く保護される技が多くなります。

一方AEWでは、ワン・ウィングド・エンジェルや各種ドライバー系など、高角度でインパクトの強い危険度高めの投げ技がフィニッシャーとして頻出します。特にPPVのメインでは、通常なら決まり手になるレベルのドライバー系投げ技が「畳みかけ」の一部として連発される点が、WWEとの大きな違いです。

関節技一覧 アームロックとレッグロック

関節技は、相手の関節に負荷をかけてタップアウトを狙う技全般の総称です。アームロック(腕への関節技)とレッグロック(脚への関節技)が二大カテゴリで、プロレスのサブミッション攻防の中心になります。海外中継では総称として「submission hold」「joint lock」などと呼ばれます。

関節技は、単に決まり手としてだけでなく、ストーリー上の「標的部位」を明確にする役割も持ちます。腕を攻め続けてからのクロスアームバー、脚を執拗に狙ってからの足四の字固めのように、どの関節を狙っているかを理解すると試合の組み立てが一気に分かりやすくなります。

海外団体では、テクニシャン系レスラーがアームロックやレッグロックを連続でつなぐ「チェーンレスリング」が多用されます。次の見出しから、腕関節・脚関節・その他の細かい関節技という形で、代表的な技と使い手を整理していきます。

腕関節技 アームバーやキーロックの種類

腕へのサブミッションは、ショルダー(肩)から手首までどの関節を極めるかで名前と特徴が変わります。海外団体の中継を理解するためには、代表的な腕関節技の日本語名と英語名、狙う関節の違いを押さえておくと便利です。

日本語名 英語名 主な狙い 概要・代表的な使い手
アームバー Armbar / Cross Armbar 肘関節 仰向けで腕を伸ばして極める基本技。Ronda Rousey、Shayna Baszler などMMA出身レスラーが得意。
ジュジュツ式アームバー Juji-gatame style Armbar 肘関節 柔術の十字固めベースで、ガードポジションなどから極める形。Bryan Danielson が多用。
キーロック Key Lock / Americana 肩関節 仰向けの相手の腕を「鍵」型に曲げて肩を極める。AEWではJon Moxleyがグラウンドで多用。
キムラロック Kimura Lock / Double Wrist Lock 肩〜肘関節 腕を背中側にねじる危険なサブミッション。Karrion Kross、PAC などがフィニッシュで使用。
アームロック Arm Lock 肘〜肩の総称 肘や肩をテコで極める技の総称としても使われる。解説や実況で幅広い意味で登場。
ハンマーロック Hammerlock 肩関節 相手の腕を背中側に回して固定するコントロール技。クラシックなヒールがよく使用。
フジワラアームバー Fujiwara Armbar 肘関節 前腕を押さえ込みながら肘を一点に集中させる痛め技。名手は藤原喜明、海外では技名そのままで通用。
オモプラッタ Omoplata 肩関節 柔術由来で脚を使って肩を極めるサブミッション。WWEでは以前Alberto Del Rioが変形として使用。

ポイントは「どの部位を伸ばす(曲げる)のか」「クラシックかMMA寄りか」を意識して見ることです。WWEはクラシックなハンマーロックやキーロック、AEWやインディー団体はMMA色の強いジュジュツ式アームバーやキムラロックが増える傾向があります。海外中継で“Armbar”“Kimura”“Double Wrist Lock”と聞こえた場合は、上記のどのタイプかをイメージすると理解しやすくなります。

脚関節技 ヒールホールドや足四の字固め

脚への関節技は、動きの封じ込めとスタミナ削りを同時に狙えるサブミッションです。ハイフライヤーや蹴り主体のレスラーに決まると、一気に戦況が変わります。代表的な技と特徴、英語名を押さえておくと海外中継も理解しやすくなります。

技名 英語名 主な部位・特徴 海外での代表的な使い手
足四の字固め Figure Four Leglock 両足を4の字型に絡めてヒザ関節と太ももを圧迫 リック・フレアー、シャーロット・フレアー
変型足四の字固め Inverted Figure Four / Indian Deathlock系 相手の足を逆方向にねじり、ヒザと足首を同時に攻める ジェイ・リーサル ほか
ヒールホールド Heel Hook かかとをテコにして膝・足首を極める、高リスク高威力 ブライアン・ダニエルソン(MMA由来の技として言及されることが多い)
アンクルロック Ankle Lock 足首をひねり上げるシンプルな関節技 カート・アングル、ジャック・スワガー
カーフ・キラー Calf Killer / Calf Crusher ふくらはぎを自分のスネで押しつぶしながらヒザを伸ばす AJスタイルズ

足四の字固めは「クラシックなレジェンド技」、ヒールホールドやカーフ・キラーはMMA色の強い近代的な脚攻めとして使われることが多く、団体や選手のスタイルを象徴する仕掛けになっています。試合を観る際は、脚攻めの前振り(ローキック連発、ポスト攻撃など)がどのフィニッシュにつながるかを意識すると、ストーリーが立体的に感じられます。

肩・首・手首など細かい関節技の一覧

肩や首、手首の関節技は、大技よりも地味に見えつつ試合の流れやストーリーを作るうえで非常に重要な“細かいダメージソース”です。海外団体では試合中盤の組み立てに多用されるケースが目立ちます。

部位 日本語名 英語名/表記例 ポイント
肩 ショルダー・アームブリーカー Shoulder Arm Breaker 肩関節と上腕を集中攻撃するクラシックな技。パワーファイターの腕殺しに有効。
肩 フジワラ・アームバー(肩固め系) Fujiwara Armbar 肩から肘にかけて極めるキャッチレスリング由来の関節技。欧米でも“Fujiwara Armbar”で通用。
首 ネックロック/フロントフェイスロック Neck Lock / Front Facelock ヘッドロックからの派生として多用。グラウンドに移行しやすく、スタミナ奪取にも使われる。
首 キャメルクラッチ Camel Clutch 背中と首を同時に反らせる代表的サブミッション。WWE・AEWでもバリエーション多数。
手首 リストロック Wrist Lock 手首をひねってコントロールする基本技。テクニシャン同士のチェーンレスリングで必須。
手首 ハンマーロック Hammerlock 腕を背中側に捻り上げる技。ホールドしながら投げ技や丸め込みに連結しやすいのが特徴。

細かい関節技を理解しておくと、WWEやAEW中継でのチェーンレスリングの“攻防の意味”が分かりやすくなり、技の伏線や終盤のサブミッションの説得力も読み取りやすくなります。

サブミッション専門レスラーと代表技

サブミッションを軸に試合を組み立てるレスラーは、「どの部位をどう攻めるか」を一貫させることで説得力を生み出すタイプです。代表的な海外レスラーと必殺技を整理すると、技の“キャラ付け”が見えやすくなります。

レスラー 団体・時期 代表的サブミッション 技の狙いと特徴
カート・アングル WWE 他 アンクルロック (Ankle Lock) 足首とアキレス腱を狙う関節技。グレープバインで極める形がフィニッシュとして有名。
クリス・ジェリコ WCW / WWE / AEW ライオテイマー / ウォール・オブ・ジェリコ 片膝立ちでエグく腰を反らせるライオテイマー、立ち姿勢のボストンクラブ型がウォール。
ブライアン・ダニエルソン AEW 他 ラベールロック(Yes Lock) 肩と腕をまとめて決めるクロスフェイス系。キックとのコンビネーションで説得力を演出。
ザック・セイバーJr. NJPW 他 オリエンテーリング・ウィズ・ナパーム・デス 他 四肢を同時に極める複合関節技。ポジションを流れるように変化させる“関節地獄”が持ち味。
サモア・ジョー ROH / TNA / WWE / AEW コキーナクラッチ (Rear Naked Choke) 背後からのチョーク。スタンドでもグラウンドでも一気に絞め落とすフィニッシュとして多用。

サブミッション専門型のレスラーは、序盤から同じ部位に打撃やスラムを集めておき、終盤の関節技や絞め技につなげる試合運びが特徴です。海外団体の試合を観る際は、「どの部位を狙っているか」「どのサブミッションに繋げたいのか」を意識すると、ストーリーがより立体的に理解できるようになります。

MMA由来・キャッチレスリング系の関節技

MMAやキャッチレスリング出身のレスラーが増えたことで、関節技のバリエーションも大きく広がりました。UFCなど総合格闘技で定番のサブミッションや、セザーロやブライアン・ダニエルソンがルーツとするキャッチレスリング由来の関節技は、海外プロレスの試合を理解するうえで重要なキーワードです。

代表的なMMA系サブミッションには、アームバー(Armbar)、アンクルホールド(Ankle Lock)、キムラロック(Kimura Lock/ダブルリストロック)、トライアングルアームバー(Triangle Armbar)などがあります。これらは実戦性が高く、Ronda Rousey、Kurt Angle、Shayna Baszler などがプロレス用にアレンジして使用しています。

キャッチレスリング系では、フジワラアームバー(Fujiwara Armbar)、オクトパスホールド(Octopus Hold)、キャトルミューティレーション(Cattle Mutilation)、リガロスペシャル(Regal Stretch)などが代表例です。Bryan Danielson、William Regal、Zack Sabre Jr. らが使い手として知られ、細かい体重移動や“極まり方”の表現で技の説得力を高めています。

MMA由来の技は「リアルさ」と「説得力」、キャッチレスリング系の技は「複雑な入り方」と「テクニックの見せ場」として試合に組み込まれます。海外中継では、グラウンドの攻防が長く続く場面でこれらの技が多用されるため、名前と基本原理を押さえることで、サブミッション主体の試合展開をより深く楽しめます。

絞め技一覧 スリーパーとチョークの違い

絞め技は、関節を極めるサブミッションとは狙いが異なり、血流や呼吸を制限して戦闘不能に追い込むフィニッシュ色の強い技です。海外中継では総称して「choke(チョーク)」と呼ばれることが多く、WWEやAEWでもサブミッション勝ちのかなりの割合を絞め技系が占めています。

プロレスで頻出するのが「スリーパー」と「チョーク」です。ざっくり言うと、

  • スリーパー:頸動脈周辺を圧迫して意識を奪う“血流系”の絞め技
  • チョーク:喉や気道を圧迫して呼吸を奪う“気道系”の絞め技

という違いがあります。実際の試合では安全面を考慮しつつ演出されるため、完全に分けて扱われない場面もありますが、解説では「rear naked choke(リアネイキッドチョーク)=RNC」「sleeper hold」「guillotine choke」など名称が使い分けられています。

WWEでは喉を直接つかむチョークは「反則」として扱われやすく、代わりにコキーナ・クラッチ(サモア・ジョー)、レイジング・エッジ(リア・リプリー)のようなスリーパー系が“合法的なフィニッシャー”として多用されます。AEWやインディーではMMA色の強いチョークも比較的解禁されており、同じ「絞め技」でも団体によって許容範囲と演出のニュアンスが変わります。

フロントチョーク系技 ギロチンなどの種類

フロントチョーク系は、相手と向き合った状態で首・頸動脈・気道を圧迫する絞め技の総称です。総合格闘技でおなじみのギロチンチョーク(Guillotine Choke)や、アナコンダバイス(Anaconda Vise)などが代表例です。立ち状態から入れる場合と、グラウンドでガッチリ極める場合があり、カウンターとしても多用されます。

技名 英語名 基本ポジション 代表的な使い手
ギロチンチョーク Guillotine Choke 正面から首を抱え込み、腕で頸動脈と気道を圧迫 ブライアン・ダニエルソン、ジョン・モクスリー
アナコンダバイス Anaconda Vise フロントヘッドロックからロールし、腕と体で首・腕を絞め上げる CMパンク(WWE時代のフィニッシャー)
フロントチョーク Front Choke / Front Facelock 正面からのヘッドロックに近い形で首を固定して圧迫 多数(セットアップやつなぎ技として)

フロントチョーク系はタックル切りの切り返しや、スタンディングから一気に勝負を決めるサブミッションとして使われることが多く、海外団体でもMMA色の強いレスラーが好んで使用します。ギロチンチョークは技の入り方が派手で、ロープ際でブレイクになるか、そのままタップを奪うかという攻防も見どころです。

スリーパー系バックチョーク技の一覧

バックチョーク系は、相手の背後から首を絞める技の総称で、スリーパー系は血流を止めて一気にタップや失神を狙うフィニッシュ級の絞め技です。代表的な技と海外団体での使い手を整理すると、試合観戦がかなりわかりやすくなります。

技名(和名) 英語名 基本ポジション・特徴 主な使い手(WWE / AEW など)
スリーパーホールド Sleeper Hold 背後から首に腕を回し、もう片方の手で締め上げる基本形 ロディ・パイパー、サモア・ジョー ほか
リアネイキッドチョーク Rear Naked Choke MMA式の裸絞め。腕を深く差し込み、自分の二の腕と前腕で頸動脈を圧迫 ブライアン・ダニエルソン、ジョシュ・バーネット系スタイル
コブラクラッチ Cobra Clutch 片腕で相手の片腕と首をまとめてロックする変形スリーパー サージェント・スローター、ブルックリン・ブローラー
ドラゴンスリーパー(バック式) Inverted Facelock Choke 背後から相手を反らせる形の逆片エビ固め式チョーク ウィル・オスプレイ(変形)、クリス・ジェリコ(ライオテイマー前身)
スリーパースープレックス Sleeper Suplex スリーパーを極めた状態から後方に投げる高リスク技 ケニー・オメガ、柴田勝頼スタイルに近い選手
ボディシザース付きスリーパー Body Scissors Sleeper 背後から絞めつつ、脚で胴を巻きつけて逃げ道を塞ぐ サブミッション系女子レスラー、MMA色が強い選手

海外中継では、シンプルに「Sleeper!」「Rear naked choke!」と実況される場面が多くあります。「背中側から首を絞めているかどうか」を基準にすると、バックチョーク系かどうかを見分けやすくなります。

変形絞め技 ドラゴンスリーパーなどの代表例

変形絞め技は、基本となるチョークやスリーパーにひねりや反りを加え、関節攻めと窒息を同時に狙うサブミッションです。視覚的なインパクトが大きく、フィニッシャーとして採用されることも多いカテゴリーです。

技名 英語名 概要・ポイント 代表的な使い手
ドラゴンスリーパー Dragon Sleeper 逆向きフロントフェイスロック。相手の上半身を反らせ、首・喉・背中を同時に攻める ウルティモ・ドラゴン、クリス・ジェリコ(変形)
アナコンダバイス Anaconda Vice 相手の腕と首をまとめ上げて絞めるショルダーネッククランク系 真壁刀義、CMパンク(参考系統)
ペルソナエッジ系ドラゴンスリーパー Inverted Dragon Sleeper など 相手の体勢をひねり、ドラゴンスリーパーをさらに高角度にした危険度の高い派生 近年のインディー系レスラー
ストレッチプラム系絞め Stretch Plum variations サイドから頭部と上体を抱え込み、頸部と腰を極める複合技 川田利明、国内インディー系

ドラゴンスリーパー系は、締め落としよりも「ギブアップを奪う見せ技」として用いられる場面が多く、海外団体でもインディーを中心に応用形が多彩です。首への負担が大きいため、安全な角度とブリッジのかけ方が重要とされ、メジャー団体ではコントロールできるトップレスラーが主に使用しています。

海外メジャー団体のサブミッション必殺技

海外メジャー団体では、サブミッションは単なる決まり手ではなく「キャラクターを象徴するフィニッシャー」として使われることが多いです。英語実況で名前を聞き取れるようになると、試合展開の“山場”がすぐ分かるようになります。

代表的な技と使い手を一覧で整理します。

技名(日本語) 英語名 主な使い手(団体) ポイント
アンクルロック Ankle Lock カート・アングル(WWE)、ケン・シャムロック(WWE) 足首を極める王道サブミッション。ロープブレイク攻防の定番。
イエスロック / ラベールロック Yes Lock / LeBell Lock ダニエル・ブライアン(WWE)、ブライアン・ダニエルソン(AEW) クロスフェイスと腕極めを合わせた複合関節技。観客の大合唱とセットで盛り上がる技。
アスカロック Asuka Lock 明日華=ASUKA(WWE) 背後からのフェイスロック+ボディシザーズ。女子部での決定力が高い技。
ベッキースディスアーマー Dis-Arm-Her ベッキー・リンチ(WWE) 立ち技から素早く入る腕関節技。丸め込みとの連携が多いフィニッシャー。
ハートロック / シャープシューター Sharpshooter ブレット・ハート(WWE)、ナタリア(WWE)、スティング(AEWではスコーピオン・デスロック名義) 足を4の字状に絡めて腰を落とす絞り。伝統的なメジャー団体のサブミッション。
STF / ハストロック STF ジョン・シナ(WWE) 足を絡めてからフェイスロックを加える複合絞め。大逆転フィニッシュに使われることが多い。
リアリティチェック(レンチ) Prism Lock / Teksas Cloverleaf系 シャーロット・フレアー、他 クローバーリーフ系の派生。腰と脚に大きなダメージ。
リア・エンド / プリズン・トラップ Prism Trap など リア・リプリー(WWE) フルネルソンとボディシザーズを組み合わせたパワー系サブミッション。
エリートロック(ラベルロック系) Crossface variants MJF(AEW) ソルト・オブ・ジ・アース(アームバー)と使い分けるサブミッション。ヒールらしい焦らしが持ち味。
ブルズアイ・トライアングル Triangle Choke variants ジョン・モクスリー、ブライアン・ダニエルソン(AEW) MMA色の強い三角絞め。流血やストンピングと組み合わせて“絞め落とし”を演出。

WWEは視覚的に分かりやすい関節技や絞め技をフィニッシャーに据える傾向が強く、長めのブレイク前の「耐えるドラマ」を作る道具としてサブミッションが機能しています。
一方のAEWは、MMAやキャッチレスリング寄りのリアル志向サブミッションも多く、ギブアップだけでなく「レフェリーストップ」による決着も目立ちます。海外中継を見る際は、「どの技がそのレスラーの“決め技”扱いなのか」を意識しておくと、サブミッション攻防の意味が理解しやすくなります。

飛び技一覧 トペとダイブとムーンサルト

飛び技は、WWEやAEWを含む世界中のプロレスで「試合のハイライト」を作る武器です。トペ(TOPE)=ロープ間やロープ越しに飛ぶ場外飛び、ダイブ(DIVE)=コーナーやロープを利用した飛びつき攻撃、ムーンサルト(MOONSAULT)=バク宙しながら落下する回転技というイメージを持つと整理しやすくなります。

同じトペでも、トペ・スイシーダ、トペ・コン・ヒーロなど複数のバリエーションがあり、選手ごとに得意パターンが存在します。ダイブも、クロスボディ、ダイビングエルボー、フロッグスプラッシュなど、落下時の姿勢と着地ポイントで印象が変わります。ムーンサルト系は見た目の派手さに加え、PPVのクライマックスでフィニッシュ技として用いられることが多く、フィニッシャーかつ大技としてストーリー上も重要な意味を持ちます。

以下の小見出しでは、ロープやコーナーを使う一般的な飛び技から、トペの種類、ムーンサルト系の違い、主要団体での代表的な使い手まで、海外ファン向けに整理して解説していきます。

ロープやコーナーを使う飛び技の種類

ロープやコーナーを利用した飛び技は、スピードや高さだけでなく“見栄え”と“試合の山場づくり”に直結する重要な武器です。特に海外団体では、試合中盤の流れを変えるスポットとして多用されます。

代表的な技を用途ごとに整理すると、次のようになります。

技名(日本語) 英語表記・呼ばれ方 基本シチュエーション 代表的な使い手
ミサイルキック Missile Dropkick コーナートップから飛んで放つドロップキック ジョニー・ガルガノ ほか
ダイビング・クロスボディ Diving Crossbody コーナーから前方へ飛び、相手の上半身に自分の体をぶつける エディ・ゲレロ、ジェフ・ハーディ
ダイビング・エルボードロップ Diving Elbow Drop コーナーからエルボーを突き立てる着地式の打撃技 ベイリー、CMパンク
ダイビング・スプラッシュ Diving Splash / Frog Splash コーナートップから腹部から落ちるボディプレス エディ・ゲレロ、ケビン・オーエンズ
スプリングボード・クロスボディ Springboard Crossbody ロープを踏み台にしてリング内へ飛び込むクロスボディ クリス・ジェリコ、サミ・ゲバラ
スプリングボード・クローズライン Springboard Clothesline 中ロープなどを踏み台にしてラリアットを叩き込む AJスタイルズ

ロープを“踏み台”にするスプリングボード系、コーナー最上段から飛ぶダイビング系を押さえておくと、海外中継の攻防が格段に理解しやすくなります。

場外へのトペとプランチャのバリエーション

場外へ飛ぶ技の代表は「トペ(tope)」と「プランチャ(plancha)」です。どちらもエプロン外の相手に飛びつく攻撃ですが、トペはロープ間をすり抜けるように飛ぶ技、プランチャはコーナーなど高所から身体を投げ出すダイブ系と押さえておくと整理しやすくなります。

主なバリエーションと英語実況での呼び方は次の通りです。

技名(日本語) 一般的な英語表記・実況ワード 特徴・ポイント よく使う団体・レスラー例
トペ・スイシーダ Tope Suicida / Suicide Dive セカンドロープとトップロープの間から頭から飛び出す突撃型 AEW:ジョン・モクスリー、WWE:セス・ロリンズ
トペ・コン・ヒーロ Tope con Hilo ロープ間から飛びつつ、空中で反り返る美しいフォーム AEW:アンドラーデ、WWE:レイ・ミステリオ
トペ・コン・ジロ Tope con Giro ロープ間から回転しながら飛ぶトペ。ジロ=回転 ルチャ系選手全般
プランチャ (Diving) Plancha / Crossbody コーナーなどからの前方ボディアタック全般を指すことが多い WWE:エディ・ゲレロ(クロスボディ系)
スーサイド・ダイブ(総称) Suicide Dive 場外へ飛び込む技の総称的な使い方。トペとほぼ同義で使われる場合も多い WWE・AEWの実況全般

海外中継では、ロープの間を抜けるか、コーナーなど高所から飛ぶか、回転するかしないかという視点で聞き分けると、技名が理解しやすくなります。

ムーンサルトや450など回転系飛び技

ムーンサルト系や450スプラッシュなどの回転系飛び技は、「回転で距離を稼ぎつつ、視覚的なインパクトを最大化する」ハイフライ技の花形です。主な代表例を整理すると理解しやすくなります。

日本語名 / 英語名 回転方向・特徴 代表的な使い手(WWE / AEW など)
ムーンサルトプレス / Moonsault 後方宙返りで倒れている相手にボディプレス コディ・ローデス、シャーロット・フレアー、PAC
ライオンサルト / Springboard Moonsault セカンドロープを踏み台にしてのムーンサルト クリス・ジェリコ
シューティングスタープレス / Shooting Star Press 前方宙返りで背面から当てる高難度技 ジェフ・ハーディ、PAC
450スプラッシュ / 450 Splash 前方に450度回転(1回転+1/4)して落下 ウィル・オスプレイ、リコシェ、ムスタファ・アリ
630スプラッシュ / 630 Splash 630度回転の超高難度スプラッシュ ダービー・アリン、リコシェ

同じムーンサルトでも、トップロープから、セカンドロープから、場外へのムーンサルトアタックなど、助走の付け方や着地点でリスクと迫力が大きく変化します。試合観戦時には「前方か後方か」「何回転しているか」「ロープを踏み台にしているか」を意識して見ると、ハイフライヤーの技術レベルやスタイルの違いが理解しやすくなります。

ハイフライヤーの代名詞的な技と使い手

ハイフライヤー系の飛び技は、レスラーのキャラクターを象徴する“代名詞”になっているものが多くあります。特定の技=特定のレスラーとして覚えると、海外中継もぐっと追いやすくなります。

技名(日本語 / 英語) 技のタイプ 代表的な使い手(団体) ポイント
フロッグスプラッシュ / Frog Splash コーナーからのボディプレス エディ・ゲレロ(WWE)、ロブ・ヴァン・ダム(WWE) 高い滞空時間と深い踏み込みで魅せる名フィニッシャー
スワントーンボム / Swanton Bomb 前方宙返り式ボディプレス ジェフ・ハーディ(WWE) 反り気味に落下する派手なフォームで“自爆感”も演出
シューティングスタープレス / Shooting Star Press 後方宙返りしながら前方へ回転 ビリー・キッドマン(WCW)、PAC/パック(AEW前) 高難度で失敗=大ダメージ感をストーリーに活用しやすい
630°セントーン / 630° Senton 前方に多回転して背中から落ちる ダービー・アリン(AEW)、リコシェ(WWE前身団体で使用) インディー色の強い超高難度ムーブ
フェニックススプラッシュ / Phoenix Splash 前方宙返り+ひねり セス・ロリンズ(WWE) 技の派手さと失敗リスクがドラマを生む技

WWEやAEWでは、「その選手と言えばこの飛び技」というセットで見せることで、入場曲と同じくらい分かりやすい“ブランド”を作っています。気になるレスラーが現れた場合は、使用する飛び技の名前と形をセットで覚えておくと、PPVやPLEでのフィニッシュシーンをより楽しめます。

浴びせ技と丸め込み技 フォールを取るテクニック

浴びせ技と丸め込み技は、一瞬のスキを突いてフォールカウントを奪うためのテクニックです。派手な投げ技や飛び技と違いダメージは比較的小さいものの、カウンターや不意打ちで決まりやすく、試合の流れを一気に変える役割を持ちます。

浴びせ技は、走る勢いなどの“自分の体重”を相手に浴びせて倒し込む攻撃的な技群です。ラリアットやショルダータックルと同じ発想で、倒れた相手をそのまま押さえ込んでフォールにつなげます。

丸め込み技は、相手の体を畳んで肩をマットにつける関節・てこの応用技です。スクールボーイ、スモールパッケージ、小包固めなどが代表例で、3カウントさえ奪えればダメージ量に関係なく勝負が決まるため、WWEやAEWでも大一番で多用されます。ヒールの”勝ち逃げ”や、波乱のアップセットを演出するうえでも非常に重宝されるカテゴリーです。

浴びせ蹴り・浴びせ倒し系の代表技一覧

浴びせ技は、走る・飛ぶなどの勢いを利用して自分の体重を相手に浴びせて倒す、あるいはダメージを与える技の総称です。単体でフォールに入るよりも、フィニッシャー前のつなぎやカウンターとして使われる場面が多く、スピード型レスラーの重要な武器になっています。

代表的な浴びせ蹴り・浴びせ倒し系の技と英語名、よく使われる団体・レスラーの例をまとめると次の通りです。

日本語名 英語名(表記例) 概要・代表的な使い手
浴びせ蹴り Running Kick / Sliding Kick など 走り込んで倒れている相手の頭部・上半身を蹴り抜く技。日本ではライガー型、海外ではランニングキックとして多用。
フロントハイキック(浴びせ蹴り気味) Yakuza Kick / Big Boot コーナーやロープ際にいる相手へ、踏み込んで前蹴りを浴びせる形。WWEではビッグブートとしておなじみ。
浴びせ倒し Body Block / Running Shoulder Block 走って自分の体ごとぶつけて相手をなぎ倒すシンプルな技。体格の大きいレスラーが多用。ロマン・レインズのショルダータックルなどが近いイメージ。
ランニングクロスボディ Running Crossbody 横向きに飛びつき、自分の胸から上体を相手に浴びせて倒す技。AEWのジュニア系レスラーが頻繁に使用。
ダイビングクロスボディ Diving Crossbody コーナー上から飛んで、自分の上体を相手に浴びせて押し倒す技。伝統的なベビーフェイスの必殺パターン。
ショルダーアタック(タックル系) Shoulder Block / Spear の軽い形 低い姿勢から肩をぶつけて押し倒す技。スピアほどフィニッシュ色は強くなく、中盤の攻防で多用。

海外中継では、浴びせ系の多くがまとめてRunning Shoulder Block / Body Block / Crossbodyなどと実況されます。技名単体よりも、「走り込んでぶつかる・飛びついて押し倒す」というモーションで覚えると、WWEやAEWの映像でも理解しやすくなります。

丸め込み技の基本 小包固めやスクールボーイ

丸め込み技は、相手を一瞬の隙で押さえ込みカウント3を素早く狙うフォール専用テクニックです。ダメージよりも「意表」「スピード」「体重移動」が重要で、タッグ戦の終盤や連戦が続くシリーズで多用されます。

代表的な基本技が、小包固め(Small Package)とスクールボーイ(School Boy / Schoolgirl)です。

技名 英語名 概要・使われ方
小包固め Small Package 相手の片足を抱え込み、体を丸めて肩をマットにつける技。丸め込み技の代名詞的存在で、どんな体格差にも使われやすいフィニッシュパターンです。
スクールボーイ School Boy / Schoolgirl Roll-up 背後から足をすくい、後方に倒れ込みながら押さえ込む技。ロープ際のカウンターや丸め込みの切り返しとして頻出します。

どちらの技も、海外団体では「ロールアップ(Roll-up)」「インサイド・クレイドル(Inside Cradle)」と実況されることが多く、ビッグマッチでも番狂わせの決着を生む重要なフィニッシュパターンとして位置付けられています。

ブリッジ系・ジャックナイフ式など派生技

丸め込みフォールには、ブリッジの体勢を生かして押さえ込む派生形が多く存在します。代表的なものがジャックナイフ式エビ固め(Jackknife Pin)で、相手の両足をまたいで前方にブリッジし、肩をマットに押し付ける形です。ジャーマン・スープレックスからフォールに移行する場面でも多用されます。

もうひとつの定番がブリッジ式エビ固め(Bridging Pin)で、クラッチをほどかずに腰を反らせてブリッジし、相手の体重を乗せたまま肩だけをマットにつける押さえ込みです。女子プロレスやジュニアヘビー級の選手が、ジャーマン・スープレックスやタイガースープレックスのフィニッシュとして使用するケースがよく見られます。

海外では、スクールボーイやバックロールからブリッジに移行するパターンも多く、ロープ際の丸め込み合戦で頻出します。「スープレックスからブリッジしてフォールに行くのか、クラッチを変えてジャックナイフ式に行くのか」を意識すると、フィニッシュワークの読み合いがより楽しめます。

奇襲とカウンターで使われるフォール技

奇襲やカウンターで使うフォール技は、一撃必殺ではなく「隙を突くテクニック」として扱われることが多く、海外団体でもロールアップ系の技が頻繁に決まり手になります。代表的なものを整理すると以下のようになります。

技名(和名) 英語表記 代表的な使い方・使い手の例
スクールボーイ School Boy / Roll-up 相手の背後から足をすくって丸め込む基本の奇襲技。WWE全般で頻出。
バックスライド Backslide ロックアップの切り返しなどで不意に決まることが多いテクニカルな丸め込み。
オコーナーロール O’Connor Roll ロープに振った反動から後方に丸め込むカウンター。AEWでもよく使われる。
インサイド・クレードル Inside Cradle 小包固めと似た形で、カウンターの定番。フィニッシャーをかわした直後などに使用。
マヒストラル・クラッチ La Magistral Cradle ルチャ系の高速丸め込み。PACやバンディードなどルチャ寄りのレスラーが得意。

これらのフォール技は、フィニッシャー級の大技を使わずに勝敗を決められる「説得力のある奇襲手段」として重宝されています。特にWWEやAEWでは、PPV前のテレビマッチでストーリーを動かすために、ロールアップ勝ちが多用される傾向があります。視聴時には、フィニッシャーの攻防だけでなく「丸め込みを狙える体勢」かどうかにも注目すると、試合展開の読み解きが一段と楽しめます。

禁止技・危険技 リスクの高いプロレス技

プロレス技の中には、ダメージ演出を超えて選手生命に直結するリスクの高い技が存在します。特に、頭部や頸椎をマットに突き刺すドライバー系、首を極端に反らせる絞め技、場外への高所からのダイブは危険度が高く、多くの団体で禁止・制限の対象になっています。

海外ファン向けに押さえておきたいポイントは、

  • 「派手=良い技」ではなく「安全に繰り返せるか」が重視されていること
  • 過去に重大事故を起こした技は、ルールだけでなく演出上も“封印技”扱いになること
  • WWEやAEWのメジャー団体は、インディーや日本の一部団体より安全基準が厳しく、同じ技でも形を変えて使用する場合があること

危険技の背景や扱い方を理解すると、番組内での「バンプの大きさ」やレフェリーストップの意味がよりクリアになり、技を見る目も変わってきます。

各団体で禁止や制限対象となる代表的な技

各団体は選手生命を守るため、危険度の高い技を禁止または強く制限しています。代表的な例をまとめると次のようになります。

団体・ルール傾向 主な禁止・制限技の例 補足
WWE 検査未通過選手のパイルドライバー全般/椎間板に強い衝撃が入るドライバー系/脳震とう歴がある選手への頭部への過度な打撃 アンダーテイカーや特定のベテランのみ、医師の許可付きで一部ドライバーを使用
AEW パイルドライバーや雪崩式ドライバーの乱発/流血を伴うハードコア技の常用 ハードコア色はあるものの、PPVや大一番に使用を限定する傾向
日本メジャー団体 垂直落下式や高角度で首を突き刺すタイプのドライバー/場外への投げ捨てパワーボム 団体ごとにガイドラインがあり、事前協議が必須

共通するのは、「頭部・首・背骨へ一点集中で落とす技」や「コントロールを失いやすい場外技」ほど厳しく管理されている点です。試合を安全に楽しむためには、観客側も「使われないのには理由がある」技を理解しておくことが重要です。

頭部へのドライバー系など高リスク技

ドライバー系は、相手の頭部や首をマットに突き刺すように落とす投げ技の総称で、パイルドライバー、タイガードライバー、ノーザンライトボム、バーニングハンマー、スタイルズクラッシュなどが代表的な例です。失敗や受け身ミスが直結して頚椎損傷・脳震盪・最悪の場合は生命に関わる重大事故につながるため、もっとも高リスクなカテゴリーの技とされています。

近年のWWEでは古典的なパイルドライバーは原則禁止となり、一部ベテランによる限定解禁のみという扱いです。AEWや日本の団体ではドライバー系が比較的多用されますが、事前の打ち合わせや信頼関係、レスラーの経験値が重要視されています。視覚的なインパクトは非常に大きいものの、安全第一の観点から、フィニッシュとして「ごく限られた場面でのみ使用される」技と理解しておくと観戦時の見方が変わります。

過去の事故例から見た危険技の扱い

過去の重大事故は、危険技の扱いがどのように変化してきたかを考えるうえで重要な指標になります。大きな負傷や死亡事故が起きるたびに、特定の技が禁止・制限されたり、団体ごとの安全基準が見直されてきました。

代表的な例として、パイルドライバー系による頚椎損傷事故や、雪崩式ドライバーからの致命的な負傷例などが挙げられます。これらのケースでは、技そのものが禁止になったり、トップロープからの使用が封じられるなど、バリエーション単位での制限が加えられました。

海外では、WWEで起きたネック系の重傷事故を契機に、通常のパイルドライバーをほぼ全面禁止とし、特例として実績あるエースのみが使用を許可される運用へと変化しました。日本の団体でも、危険な角度のブレーンバスターや雪崩式技について、「安全な落とし方が徹底できない選手は使わせない」という暗黙・明示のルールが広く浸透しています。

現在のメジャー団体では、過去の事故例を踏まえ、

  • 頭部から真っ逆さまに落とす角度の禁止
  • 首を極端に反らせるサブミッションの時間制限
  • 脳震盪プロトコルに基づく試合ストップ権限の徹底

などが整備されています。視聴者としては、危険技が使われなくなった背景に、具体的な負傷例とルール改定の歴史があることを知ると、技の重みや団体ごとの方針の違いをより理解しやすくなります。

WWEとAEWの安全基準と技使用の違い

WWEとAEWはどちらも安全面を重視していますが、WWEの方が明確な社内ルールと医療体制に基づき「使ってよい技・ダメな技」が細かく管理されているのに対し、AEWは選手の裁量がやや大きく、高難度技や流血を伴う攻防が比較的認められているという違いがあります。

WWEではパイルドライバー系、頭部を垂直に落とすドライバー系、過度な流血を招く攻撃などが原則禁止または厳しく制限されています。試合前後に医師・トレーナーが常駐し、脳震とうの疑いがあれば即試合を止めるプロトコルも整備されています。そのため、技構成は「安全性の高い打撃・スラム・飛び技」を中心に組み立てられる傾向があります。

一方AEWは、バーベルボムやスパイキーパイルドライバー、場外への高落差ダイブなど、ハイリスクな技の使用頻度が高い団体として知られています。もちろんドクターチェックや脳震とうテストは実施されていますが、演出としての危険技・流血をある程度許容し、レスラーのクリエイティビティを優先する文化が存在します。その結果、WWEと比べるとフィニッシャーや大技のバリエーションが豊富になりやすく、視覚的に派手な試合が多くなります。

視聴時には、WWEでは「この技は安全性を計算したTV向けフィニッシャー」、AEWでは「レスラーのリスク選好が色濃く反映された大技」という前提で見ると、同じスープレックスやドライバーでも“重さ”や緊張感の違いをより深く味わうことができます。

海外プロレス団体別 必殺技の傾向と特色

海外メジャー団体は、ルールや演出方針の違いによって、採用される必殺技の傾向がはっきり分かれます。どの団体でどのタイプのフィニッシャーが多いかを押さえると、日本語実況でも英語中継でも内容を理解しやすくなります。

団体 技の傾向・特色 代表的な系統例
WWE 安全性重視。シンプルで一撃必殺感の強いフィニッシャーが中心。誰でも分かる大技が多い。 スラミング系、キック系、カッター系
AEW インディー色が強く、高難度の合体技・連携技・ハイリスク技が多い。 ドライバー系、ハイフライ系、連続技
NXT/ROH系 テクニカル志向。サブミッションやトランジションを絡めたフィニッシュが目立つ。 関節技フィニッシュ、丸め込みカウンター
IMPACTほか ルチャ寄り・強烈な見た目重視のフィニッシャーが多い。 回転系ドライバー、変形パイルドライバー

WWEは「誰が見ても分かる分かりやすさ」、AEWやインディーは「驚きとインパクト」を重視する傾向があります。 同じスープレックスやドライバーでも、WWEでは安全な角度の一撃フィニッシュ、AEWでは高角度・変形・畳みかけとして使われるケースが目立ちます。視聴時には、団体ごとの技の“許容範囲”と演出スタイルを意識すると、技選択の意図がより掴みやすくなります。

WWEでよく見られるフィニッシャーの傾向

WWEのフィニッシャーには、団体の方針やテレビショー向けの演出が色濃く反映されています。共通するポイントは「一発で勝敗が明確になり、誰が見ても分かりやすい技」であることです。

代表的な傾向は次の通りです。

傾向 内容 代表的な技・レスラー
シンプルな打撃系 受け手のリスクが比較的低く、どの体格同士でも成立しやすい スーパーキック(セス・ロリンズのストンプ前の時代、ウーソズなど)、クレイモアキック(ドリュー・マッキンタイア)
高さとインパクト重視のスラム系 大柄なレスラーの迫力を最大限に見せる エンド・オブ・デイズ(バロン・コービン)、AA/Attitude Adjustment(ジョン・シナ)、エンド・オブ・デイ(バロン・コービン)
決まり手が一目で分かる関節・絞め技 テレビ視聴者にも「 tap out 直前」が伝わりやすい STF(ジョン・シナ)、アンクルロック(カート・アングル)、グロリアスロック(ボビー・ルード)
シグネチャーからの連続コンボ 「技の流れ」で観客を盛り上げ、最後の一発で勝負を決める ロックボトム→ピープルズエルボー(ザ・ロック)、619→スプラッシュ(レイ・ミステリオ)

近年はPG路線と選手保護の観点から、ヘッドドロップ系や流血リスクの高いフィニッシャーはほぼ廃止され、スタナー(KOのスタナー)やスピア(ローマン・レインズ)など「どの会場でも安全に再現しやすい技」が主流になっています。視聴者の記憶に残り、かつ年間数百試合をこなしても選手寿命を削りにくい技が、WWEのフィニッシャーの大きな特徴です。

AEW・インディー団体に多いハイリスク技

AEWやインディー団体では、テレビ向けのWWEよりも高難度・高リスクの技が採用されやすい傾向があります。理由は、「技そのもののインパクト」で観客とネット上の話題を狙う文化が強いことと、選手の裁量が大きい運営スタイルにあります。

代表的なハイリスク技の例を整理すると、以下のようになります。

技名(日本語) 英語名 主なタイプ よく見る団体・選手例
雪崩式ブレーンバスター Superplex 高所投げ技 AEW全般、インディー大会
雪崩式カナディアン・デストロイヤー Avalanche Canadian Destroyer 高所回転ドライバー インディー系ハイフライヤー
パッケージドライバー系 Package Piledriver 頭部から落とすドライバー 元ROH勢、インディー選手
テーブルへの場外パワーボム Powerbomb through table to floor 場外投げ・器具使用 AEW、GCWなどデスマッチ系
場外へのムーンサルト/450スプラッシュ Moonsault / 450 Splash to the floor 回転系飛び技 AEWハイフライヤー、Lucha系

これらの技は映像映えする一方で、首・脳・脊椎へのダメージが蓄積しやすいことが大きなリスクです。AEWでも近年は受け身ミスによる負傷が問題視され、安全担当者やレフェリーが試合中に制止するケースが増えています。ハイリスク技が連発された試合を観戦する際は、「何が危険なのか」「なぜ歓声が一段と大きくなるのか」を意識すると、技の価値や選手の覚悟がより理解しやすくなります。

日本と海外で評価が分かれる技と演出

海外と日本では、「強い・カッコいい」と感じる技や演出の基準がかなり異なります。同じ技でも、どの団体で・どの文脈で使われるかによって評価が真逆になるケースも多くあります。

代表的なのが打撃と間の取り方です。WWE型のスタイルではバックエルボーやクローズラインを大きく見せ、観客の手拍子を誘う“わかりやすさ”が重視されます。一方、日本ではローキックや張り手、エルボー合戦のような地味な攻防でも、痛みと説得力が伝わると高評価になりやすい傾向があります。

フィニッシャーの派手さも違いが出やすいポイントです。WWEではRKOやスピアーのように一撃で試合を終わらせる技が受け入れられやすく、同じ技を多用しても「必殺技」として歓迎されます。日本のファンは、雪崩式や高角度ドライバー系など危険度の高い技をフィニッシュに求める一方で、安全基準から使用を控える海外団体に対して物足りなさを感じることもあります。

流血や凶器の扱いも評価が分かれる要素です。AEWやインディー団体のデスマッチ寄りの攻防は、日本の一部ファンには歓迎される一方で、WWEファンやライト層からは「やり過ぎ」と見なされる場合があります。逆に、徹底的に流血を制限するWWEスタイルは、安全面では評価されつつも、「試合のドラマが単調になる」と物足りなさを感じるファンもいます。

海外プロレスをより楽しむコツは、「どの文化圏では何がウケるか」を理解したうえで技と演出を見ることです。すると、単なる好みの違いではなく、団体ごとの思想や歴史が透けて見えるようになり、同じ技一覧でも受け取り方が一段深くなります。

技名を覚えるコツと海外中継を楽しむポイント

海外プロレス中継をより楽しむためには、「技の名前」ではなく「技のタイプ」から覚えることが近道です。打撃・投げ・関節・絞め・飛び技など大まかなカテゴリーごとに、代表的な技を2〜3個ずつ押さえておくと、実況の英語が一気に聞き取りやすくなります。

WWEやAEWの中継を視聴する際は、好きなレスラーのフィニッシャーと、サブフィニッシャー(セカンドフィニッシュ)だけでもメモしておくと便利です。技を受けた後の観客の反応やカウントの入り方から、「この技は決め技クラス」と判断しやすくなり、試合展開の読み解きにもつながります。

また、技名だけを丸暗記するよりも、「どの部位にダメージを与える技なのか」「前後のつなぎ技は何か」といったセットで覚えると、技同士の関連が見えてきます。英語実況で頻出する単語は次の見出しの対応表で整理するため、そちらと組み合わせて視聴と復習を繰り返すと、技名も自然に定着していきます。

実況でよく出る英語技名と和名の対応表

海外中継では、聞き慣れた日本語名とはまったく違う英語名が飛び交うため、よく出る単語だけ押さえておくと理解度が一気に上がります。特に打撃系・投げ技・サブミッションの頻出ワードを覚えると、多くの場面に対応できます。

代表的な対応関係を以下にまとめます。

英語実況での呼び方 日本語で一般的な呼び方 補足・ニュアンス
punch / jab / right hand パンチ / ジャブ / 右ストレート hand だけでパンチの意味になる場合も多い
kick キック 単体だと主にミドルキック系
low kick / leg kick ローキック ふくらはぎキックも leg kick と呼ばれることが多い
superkick スーパキック 顎へのハイキック全般をこう呼ぶ傾向
clothesline クローズライン / ラリアット 日本ではラリアットと総称しがち
lariat ラリアット AEWなどでは敢えて lariat と言うこともある
chop チョップ / 逆水平チョップ chest chop とも呼ばれる
elbow / forearm エルボー / 肘打ち / フォアアーム forearm smash は前腕での打撃
knee strike / running knee ニーキック / ランニングニー 膝蹴り全般
suplex スープレックス 形がつかないときの総称
german suplex ジャーマンスープレックス 投げっぱなしは “release” を付けて呼ぶことも
belly-to-belly suplex ベリー・トゥ・ベリースープレックス 正面から腰投げのように投げる技
powerbomb パワーボム sit-out powerbomb でシットダウン式
piledriver ドライバー / パイルドライバー head-first spike! などと強調されることも
DDT DDT 日本と同じ。変形は tornado DDT など
brainbuster ブレーンバスター 海外では“ほぼ垂直”のニュアンスが強いこともある
slam スラム / 叩きつけ body slam(ボディスラム)などの総称
spinebuster スパインバスター 背中からたたきつけるスラム系
armbar / cross armbar アームバー / 腕ひしぎ十字固め juji-gatame と日本語読みされる場合も
armlock アームロック 肩・肘まわりの関節技の総称としても使用
boston crab ボストンクラブ / ボストンクラブ 日本の“逆エビ固め”に相当
sharpshooter シャープシューター 逆片エビ固め系。scorpion death lock と同系統
figure four leg lock 足四の字固め figure four と略されることも多い
sleeper hold スリーパーホールド 立ち・グラウンド問わずバックチョーク系を指す
choke / rear-naked choke チョーク / 裸締め 反則としての choke と技名としての choke がある
bulldog choke / guillotine choke フロントチョーク系 タイプにより名称が分かれる
dropkick ドロップキック ミサイル式は missile dropkick
moonsault ムーンサルトプレス standing moonsault =その場式
frog splash フロッグスプラッシュ ランディングで身体を縮めて開くフロッグ型
450 splash 450スプラッシュ 450 とだけ呼ばれることも多い
tope suicida トペ・スイシーダ 解説では “suicide dive” とも呼ばれる
plancha プランチャ 主にトペ・コン・ヒーロなどを含む場外ダイブ系

実況の言い回しは団体や実況者によっても変わりますが、技名そのもの+「slam」「driver」「bomb」「lock」「choke」などのキーワードを聞き分けられると、初見の技でもおおよその種類を判断しやすくなります。

技のタイプ別に覚えると試合が数倍面白くなる

技名を覚える時は、個々の名前から入るよりも、「タイプ(カテゴリ)」ごとにまとめて覚える方法が最も効率的です。たとえば、打撃なら「パンチ系/キック系/エルボー・ニー/チョップ/ラリアット」、投げなら「スープレックス系/スラム系/パワーボム系/ドライバー系」といった具合に分類して整理します。

タイプ別に整理しておくと、実際の試合で「今は脚への関節技のパート」「ここから投げ技のラッシュ」といった構成が見えやすくなります。同じタイプの技が続いたり、あえて違うタイプに切り替えたりする場面が、ストーリー上の「山場」や「ターニングポイント」になりやすいためです。

さらに、WWEやAEWの中継では「big strike」「huge suplex」「submission game」など、タイプを示す英語が頻出します。あらかじめタイプの意味を理解しておくと、細かい技名が分からなくても試合の流れを追いやすくなり、PPVや週刊TVショーの視聴体験が格段に向上します。

本記事では、打撃・投げ・関節・絞め・飛び技を中心に、代表的なプロレス技を日本語名と英語名、さらにWWEやAEWなど海外団体での使い手とともに整理しました。技の種類や危険度、団体ごとの傾向を押さえておくことで、海外中継の実況やストーリー展開がより立体的に理解しやすくなります。気になった技は映像や中継と照らし合わせながら確認し、保存版リストとして観戦のお供に活用していくとよいでしょう。